2006年02月22日
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(飛行艇の時代:47) サヴォイア・マルケッティS55A
「オイローパ」が就航した1930年12月にバルボ将軍の率いる双発双胴の飛行艇サヴォイア・マルケッティS55Aが編隊による南大西洋横断飛行を敢行した。
12月17日にローマ外港チビタベッキアの北西約70kmのオルベテロ基地を発進した編隊は、モロッコ・ポルトガル領ギニアのボラマを経由してブラジルのナタールまで大西洋を横断した。
オルテベロを出発したときは14艇であったが、途中2艇が悪天候のため離水時に破損し、別の1艇は不時着したため横断飛行に成功したのは11艇であった。
ナタールから編隊でリオ・デ・ジャネイロを訪問し大歓迎を受けた。
大西洋を横断することは人類の夢であった。
初めて大西洋を無着陸往復横断したのはイギリスの飛行船R34(スコット少佐指揮)で1919年7月のことである。
飛行機による大西洋横断飛行は良く知られているように1927年チャールズ・リンドバーグのライアンNYP単葉機であるが、西向きは翌年4月にケール、フォン・ヒューネフェルト、フィッツモーリスの乗ったユンカースW33L「ブレーメン」号である。
LZ-127「グラーフ・ツェッペリン」が初めて大西洋を横断したのは世界周遊飛行の前年1928年10月であるが、それに先だって第一次大戦の賠償として建造されフリードリッヒスハーフェンからニュージャージーのレークハーストに空輸されたZRⅢ(LZ-126)「ロサンゼルス」は1924年10月に大西洋を横断している。
1930年前後は船舶・飛行船・飛行艇が競い合う実に興味深い時期であった。
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