2006年01月19日

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(飛行艇の時代:43) 屋代島のPS1

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数年前、山口県大島郡の東和町にある陸奥記念館に行ったことがある。
島の名前は屋代島と言うのであるが、この辺りで屋代島と言っても通じない。
大島と呼ばれている。
大島も伊豆大島とか奄美大島とか国内に8〜9島あるので必要に応じて周防大島と言う。
その大島は当時、久賀町、大島町、東和町、橘町の4町で山口県大島郡を構成していたが、平成の大合併で平成16年の秋に周防大島町となった。

1976年に柳井市大畠との間の大島瀬戸に架設された全長1000mの大島大橋が一般有料道路として開通し、それまで島と本土を連絡していた国鉄連絡船大島航路が廃止された。

連絡船で大畠から小松に渡った集落に大島高等商船学校があった。
いまは大島商船高等専門学校になっている。

島の南側に橘湾があり、そこに安下庄という港がある。
ここには造船所に勤務していた頃、担当した海上自衛隊の潜水艦救難艦「ちはや」の年次点検補修工事の一環として行われた豊後水道沖試運転の帰途立ち寄ったことがある。

東和町は島の中央から東端まで長い区域であったが、南側にサンシャインサザンセトという施設があり、何度か行ったことがある。

そこからさらに東端に向かって走ると陸奥記念館がある。
前面の柱島泊地で弾薬庫放火のため爆沈した戦艦「陸奥」の遺品などが展示されており、隣接してなぎさ水族館と陸奥野営場がある。

そこに退役した対潜索的哨戒飛行艇「PS1」5818号艇が展示されていた。

岩国に編成された第31航空隊に所属していた艇である。
最大波高4mの海面でも運用出来ると言われた耐波性能の良い飛行艇であった。

既に長期間放置されていたものらしく塗装も剥げているが、独特の波消板や探照灯・発動機の詳細が判る。

このPS1の開発に先立って米海軍から供与されたUF-1(アルバトロス)を徹底的に改造した試作機UF-XSは清水市美保に展示されていたが現状はどうなっているだろう?

海水に浸かると必ず真水で洗浄して塩気を落とすが、アルミ合金の航空機だけでなく自動車でも島など海辺で使うと腐食が激しいと聞く。
放置されていたのであれば朽ちてしまっているかも知れない。
(写真は2000年9月に撮影したものである)


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上記UF-XFは、インターネット航空雑誌ヒコーキ雲付属航空史探検博物館によれば、その後清水から各務ヶ原の「かがみがはら航空宇宙博物館」に移設され、現在保存されているということである。