2005年11月23日
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(生い立ちの記:27)波浪外力解明のための実船試験(9)
ピアの北側は高い崖になっていた。
船が接岸したときは空船だから喫水は浅く乾舷が高いので崖の上に近いレベルであったが荷役が進むに従って段々と深く沈み込むので間もなく上は見えなくなった。
ちょっと見えた印象では、平坦なところに原住民の集合住宅のような建物があり、やや離れてモスクのようなドームも見えた。
崖には中段に幾つか建家の跡があり、細い道が出来ていて杭には手漕ぎの漁船が繋がれていた。
本船から見下ろすと魚が沢山水面に群れていた。
積み込みにはドイツ・クルップ社製のローダーとそれに鉱石を供給するコンベアを用いるので人影は殆ど見えない。
そのコンベアの付け根には鉄鉱石のヤードが見えた。
近くに鉱山設備は見えないので、鉱石は鉱山からダンプカーで運ばれてくるのであろう。
その海岸寄りに10棟程度の建家が見えた。
鉱石の管理や積み出しに関連する施設であろう。
その近くに小さな工場や倉庫、石油タンク、小型船舶用桟橋などの集落があった。
岸辺には作業船も係船していた。
そこから遙か地平線まで長い並木の列が続いている。
海岸沿いを国道が走っていた。
その並木の海側は見渡す限り広がる長い砂浜が続き、穏やかな波が寄せていた。
陸側は広大な荒野で殆ど何も生えていないように見えた。
しかし、よく見ると放牧された牛の群が見えたので草の生えているところもあるのであろう。
国道からずっと奥まったところに原住民の土煉瓦の家が散在していた。
ここから遙か南(右手)にモサメデスの街があるが、交通機関がないので徒歩ではどうしようもない。
アフリカ奥地に向けては単線の鉄道が敷設されていたようである。
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