2005年10月27日
飛行船から見たブレーメン市街の写真
今日は私のメールアドレスにしているブレーメンの写真を掲載する。
出典は10月22日の「はじめてのドイツ語(2)」と同じである。
ブレーメン市街の中心地にある市庁舎からその前のマルクト広場に大きな飛行船が影を落としている。
広場には小さく人影が見える。
大きな飛行船を見上げているのであろう。
飛行船の影の先端が届いているのは2本の尖塔で有名な聖ペトリ大聖堂である。
市庁舎の入口にはブレーメンの音楽隊の銅像が立っていると言う。
我々はブレーメンと言うと大きな港町をイメージするが、地図で見ると北海から50km以上もヴェーザー川を溯ったところにある。
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原典には36葉の一連の写真に「空から見た世界(1924〜1933)」とタイトルがついているのみで、一齣毎の撮影日時や飛行船名は掲載されていないが、撮影時期からしてLZ−127「グラーフ・ツェッペリン」から撮ったものと見られる。
LZ−126は1924年8月に完成しているが、世界大戦の賠償として水素ガスで大西洋を渡り、ニュージャージーのレークハーストでヘリウムガスに詰め替えられ「ロスサンゼルス(公式名称:ZR-Ⅲ)」と命名されている。
当時、ヘリウムガスは工業生産が開始されたばかりであり、このガスの入れ換えに掛かった費用は数十万ドル(水素ガスの数十倍)であったと伝えられている。
資料によると「LZ−126」は完成後アメリカに飛行するまえの1ヶ月半、南ドイツ・スイス・北ドイツからスウェーデンまで試験飛行・慣熟運転をしたとの記述があるのでLZ−126からの撮影である可能性も皆無ではない。
LZ−127「グラーフ・ツェッペリン」は1928年7月に完成し、同年9月18日に進空している。
のちにレークハーストで爆発炎上したLZ−129「ヒンデンブルク」が完成したのは1935年であるから写真集のタイトルの時期にはまだ建造途上であった。
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