2005年10月09日
世界郵便デー
10月9日は世界郵便デーである。
1874年の今日、万国郵便連合条約が締結されたことを記念して世界郵便デーと定められた。
本部はスイス・ベルンに置かれている。
万国郵便連合(Universal Postal Union:UPU)は加盟国間の郵便業務を調整し、国際郵便システムを司る国際機関である。
現在は国際連合の専門機関のひとつとなっている。
日本は1877年(明治10年)に加盟している。
全国均一料金で、切手を貼ってポストに投函すれば相手に届く近代郵便制度は1840年にイギリスで始められた。
我が国には前島密によって1871年(明治4年)4月20日に導入されたが当初は東京−大阪間であった。
翌年には全国に展開された。
さらにその翌年には日米郵便交換条約が調印されている。
世界各地を結ぶ定期船はこの郵便事業を維持・進展させるための重要な手段であった。
このため、各国政府はこれら定期船を運航する海運会社に多額の補助金を交付していた。
航空機も同様である。
イギリスの大型飛行艇「エンパイア」は、イギリスと世界中の植民地に追加料金なしでエアメールを届けることを目的としたエンパイア・エアメール・プロジェクトとして開発されたものである。
この少し前、北ドイツロイドの客船「ブレーメン」「オイローパ」にはハインケルの水上機を搭載して船上から射出し、ニューヨークあるいはブレーメルハーフェン入港24時間前に郵便物を届けるサービスを行っていた。
このあともドイツとブラジルの間に飛行艇や飛行船でエアメールを届けようと様々な開発や冒険を行っていた。
「グラーフ・ツェッペリン」が1929年に世界一周飛行を行ったときに運んだ郵便物は3万通とも4万通とも言われている。
写真は海運史上最も豪華な船と言われ今でも人気の高いC.G.Tの「ノルマンディ」の処女航海で運ばれたFDCである。
これも平塚のF氏宅を表敬訪問した際に戴いたもので、私の宝物の一つである。
この日を記念して発行された切手にはルアーブルを出港した1935年5月29日の特印が押されている。
船主、C.G.T.の本社からニューヨーク支店に宛てたもので中には同船の竣工記念絵葉書が入っていた。
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