2005年09月24日
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(飛行船:18) シュヴァルツの硬式飛行船
珍しい切手を入手した。
ダヴィッド・シュヴァルツの硬式飛行船である。
シュヴァルツはハンガリーの営林業であったが、1885年頃に推進力を持ち操縦可能な飛行船を思いつき、フレームと外皮に新しい素材アルミニュームを用いた硬式飛行船を設計した。
ドイツのカール・ベルクが1889年に開催されたパリ万博でアルミニュームを知り、ドイツに工場を建て生産を始めていた。
シュヴァルツは何度か失敗を重ねて1897年に客死してしまったが、未亡人がその事業を受け継ぎ、同年11月にベルリンで試験飛行を行った。
全長48m、直径14m、ガス容量3700立方m、乗員1名の飛行船は浮揚したものの強風にあおられて制御不能となり墜落破損した。
切手の図はきれいに描かれているが、残された写真を見ると外皮はしわだらけでとてもアルミニュームとは思えない。
後に飛行船時代を築いたツェッペリン伯爵もこの実験を観察していた。
伯爵はこのとき57歳であった。
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