2005年08月19日
(飛行船:15) 「グラーフ・ツェッペリン」飛来記念日
1929年8月15日にボーデン湖畔のフリードリッヒスハーフェンを出発した「グラーフ・ツェッペリン(LZ-127)」は、8月19日にシベリア経由東京の上空に飛来した。
最初の寄港地である土浦に着地した。ここには飛行船用の格納庫があったからである。
航程11247km、所要時間99時間40分であった。
フリードリッヒスハーフェンからは、ドイツの報道関係者・ロシア政府代表・アメリカ海軍代表など20人の乗客と41名の乗組員が搭乗していた。
日本からは大阪毎日の記者、大阪朝日の記者、日本海軍の飛行船専門家藤吉直四郎少佐が乗船した。
東京で降ろした郵便物7720通、東京から搭載したもの5455通であったと記録されている。
フリードリッヒスハーフェン・東京間は世界一周飛行の中で最も長い飛行区間であった。
出発後、ベルリン・ケーニッヒスベルク・ヤクーツク上空を通過する際、郵嚢を投下している。
帝国ホテルで歓迎レセプション、上野公園では歓迎式典が開催された。
「グラーフ・ツェッペリン」が霞ヶ浦を離陸したのは8月23日である。
太平洋を渡り、サンフランシスコ上空を経由してロサンゼルスに到着したのは26日、ここで燃料を補給し27日に離陸、レークハーストに向かった。
世界一周飛行の総飛行距離は34200km、所要時間は300時間20分であった。
当時、「君はツェッペリンを見たか?」が合い言葉になったと言われている。
写真は、ヴァイベル・キッセル共著の「ZU GAST IM ZEPPERIN」の表紙であるが、中央は日本に飛来したときに記念品として作られた絵皿である。
中央に「グラーフ・ツェッペリン」を描き、上にドイツ語で「1929年世界一周飛行、LS-127、日本上空」の文字が見え、下中央には「日本」の文字も入れている。
絵は富士山上空を往くツェッペリン伯号である。
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