2005年07月02日

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(飛行艇の時代:APPENDIX-3) マーチンP6Mシーマスター

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軍用機ながらターボジェットを4基搭載した大型飛行艇を紹介する。

米海軍の提示した多目的高性能飛行艇の要求仕様に基づいて、飛行艇メーカーの名門マーチン社が開発したもので、初飛行は1955年である。

写真は、上から飛行中、水面滑走中、待機中である。

評価試験中、2度の墜落事故を起こしたが原因を解明し実用機に仕上げられ、エンジンを換装したP6M-2は試験飛行で音速を超えたと言われている。

開発に成功しながら不採用になったのは、フォレスタル級空母が就役し、核兵器を搭載できるA3DスカイウォリアやA3Jヴィジランティを常時海上に配備可能になったからである。
(現在、米海軍は原子力空母10隻を就航させ1隻を建造中のほか、通常動力空母2隻を就役させている。通常動力空母2隻はまもなく退役すると見られている。)

シーマスターの進空した1955年に就役した艦艇も商船も、少なくはなったが未だに現役で頑張っているものもいる。

まだ「飛行艇は過去のもの」とは言い切れない。

ドルニエ2世は、1974年にパリで、離水総重量1000トン、ペイロード354トンのコンテナ輸送用貨物飛行艇を提唱している。
昨年学会で発表された論文によれば、正式登録された飛行艇・水上機の統計データでは現存数約5000とされているが、その倍は存在するという統計もあると報告されている。


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