2005年06月18日
(飛行艇の時代:13) US−2
昨日、街に出たついでに書店を見ると雑誌「世界の艦船」の7月号増刊があった。
殆どカラー写真の海上自衛隊特集である。
カラー頁の目次は
躍動する海上自衛隊[平成16年度を振り返って]
第1部 艦船
第2部 航空機
第3部 ウェポン・システム
第4部 旗・制服・階級章
となっている。
平成16年度の写真に救難飛行艇 US-1A の最終号艇(9090号艇)が載っていた。
新明和工業甲南工場で2月22日の撮影である。
第2部には現在、技術研究本部で各種試験飛行が行なわれている「US-1A改」1号艇の写真があった。
(註:上の写真)
試作1号艇は15年暮れに初飛行し、2号艇は昨年12月に完成している。
順調に性能評価が行なわれれば、今年度予算で認められた量産1号艇が「US-2」1号艇として平成19年度に岩国の第71航空隊に配属になる予定である。
本艇を改造し、消防艇として輸出する案もあるようである。
欧米では「CL-415」が消防飛行艇として多用されているが「US-2」のほうが大型であり、大規模森林火災などに有効に対処できるものと思われる。
「US-1A」の性能向上型で、エンジン出力のパワーアップ、キャビンの与圧化、操縦系統の電子化、赤外線暗視装置の導入などが図られている。
外観上は6ブレードのプロペラがダイナミックである。
下の写真は現在配備されている「US-1A」である。
対潜哨戒艇「PS-1」をベースに開発された水陸両用艇である。
昭和49年から就役し、現在第71航空隊に7艇所属し、このうち1艇は小笠原など離島での緊急出動に備えて厚木基地に常駐している。
特殊なフラップなどによるSTOL性と、新明和工業開発の波消し装置などで波高3mまでの海上で離着水出来る。合計20艇製作された。
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